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富山県南砺市の伝統工芸

「五箇山和紙(悠久紙)」を使用

―東中江和紙生産加工組合―

 合掌造りで有名な富山の五箇山では1,200年以上も古くから越中和紙を漉(す)いていました。私どもは先任が残してくれ和紙技術、技法を受け継ぎながら、和紙の原料となるこうぞ(楮)作りから紙漉きまで、昔ながらのやり方を守り続け、現在、五箇山にただ1つ残る一貫した生産農家として、こだわりの「悠久紙」を作っています。

 春の楮こうぞ畑の手入れに始まり、夏の草刈、秋の刈り取り、そして冬はこうぞの皮剥ぎjから雪さらし・・・。昔と変わらない手作業で行われ、薬品も極力使いません。

 こうしてできた純楮和紙は、強くて優美。「1,000年近く経ても墨の色も紙の色も変わらない」といわれ、昭和49年以来、桂離宮や国指定重要文化財の古文書の修復などに「悠久紙」が使われておりますことを心の励みに生産に励んでおります。

五箇山悠久和紙ハット

生産者:「東中江和紙加工生産組合」

「REBIRTH PROJECT」の

共同開発

―一般社団法人 REBIRTH PROJECTー

 2011年10月18日設立

 基本理念:「人類が未来の地球に生き残るために」

 事業内容: プロダクトデザイン、復興支援など

 人々が持続可能な生活を営んでいるコミュニティ「リバースヴィレッジ」が各地で展開することを目指す。各自治体、任意地域・地区、民間と協同し、そのモデルケースになるまちづくり及び活動を「地域資源」「グラウンドデザイン」「市民参画」「若手支援」という4つの独自のアプローチから行う。

ー五箇山悠久和紙 作業工程ー

草刈り、芽かき
楮煮(ソーダ灰煮熟)
楮蒸し
楮干し(天日乾燥)
楮たくり(黒皮除去)
紙叩き
撹拌機(ナギナタビーター)
紙漉き(トロロアオイ粘流)
楮洗い
選別

[楮の栽培・収穫・乾燥]

1、退避まき(こうぞ畑4月~5月)

 毎年念入りに堆肥を施す。

 

2、草刈り、芽かき(6月~8月)

 芽かきした部分が1.5m以上になる9月中旬には、光合成を促進させて幹や皮肉を増大させる。

3、こうぞ刈り取り(11月)

 こうぞの葉が落ちて先端に2~3葉となるころ、原木を収穫する。

 

4、こうぞ蒸し

 皮をはぎやすくするため、原木を蒸し上げる。

 

5、木口たたき

 蒸しあがったこうぞの端を木槌でたたいて皮をはぎやすくする。

 

6、こうぞはぎ

 皮を裏返しにするようにはぎとる

7、こうぞ干し(天日乾燥)

 はぎとった皮を天日で乾燥させて保存する

②[楮の加工]

 8、こうぞたくり(黒皮除去)

 表面の黒皮を手作業で切削する。

9、雪さらし

 雪の上に約1週間、広げてさらす。

 これにより色素が脱色し、天然の白色度が得られる。また、紙質が緊密になり損傷も少なくなる。

 

10、こうぞ洗い

 清水で土や黒皮をきれいに洗い流す。

11、こうぞ煮(ソーダ灰煮熟)

 大釜にソーダ灰を入れ、2~3時間撹拌しながら煮沸する。

12、あく抜き

 水槽に煮あがった皮を浸して、流水の中であくを十分に落とす。

13、ちり取り

 繊維となった皮を一本一本丁寧にちりやごみをとる。

14、紙叩き

 叩いて繊維を強くする。

➂ 紙漉き

15、撹拌機

 ほぐしてドロドロにする。

16、紙漉き( かみすき )

 自家製のトロロアオイの粘液を入れ、漉き船にいれてすいていく。

17、圧搾(水分除去)

 プレス機で圧力をかけて水分を取っていく。

18、乾燥(蒸気乾燥

 一枚一枚蒸気乾燥機で乾燥する。

19、乾燥(天日干し)

 天気のよい日は板に張り付けて乾燥させる。

 板干し乾燥も行う。

20、選別

 厚みや汚れなどを選別。悠久紙が仕上がる。

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